地方創生の正体

活動日誌
01 /19 2015
 「地方創生」という言葉が一人歩きしています。言葉の表面だけとらえて、さもいいものであるかのように喧伝もされています。
 しかし、安倍さんのやることだから、かなりうさんくさいので、本質?正体?をばらしてくれる解説を探していました。
 そしたら、ありました。転載します。商工新聞の記事です。

人口減少予測と「地方創生」
奈良女子大学教授 中山徹
道州制への世論形成進め 予算削減と都市集中狙う

 2012年10月から13年年9月までの1年間で、日本の人口は約21万7000人減少した。都道府県別に見ると、8都県が人口増、39道府県が人口減であった。最も人口が悶えたのは東京都で約7万人、最も減ったのは北海道の2万9000人であった。日本全体で人口が減っているにもかかわらず、束京一極集中は着実に進んでいる。しかも20年の東京オリンピック、27年のリニア開通などを考えると、東京一極集中はさらに進みそうである。
 12年に誕生した安倍内閣は、小泉内閣以上の政治改革路線を掲げ、消費税率引き上げ、TPP、法人税率引き下げ、雇用規制の緩和、東京大都市圏のインフラ整備などを進めている。小泉構造改革はさまざまな問題を引き起こしたが、中でも地方経済の哀退はひどく、2007年の参議院選挙、2009年の衆議院選挙で自公政権が負けた大きな原因となっている。構造改革をさらに進めようとしている安倍内閣にとって、東京一極集中→地方の衰退→反安倍内閣の世論形成はどうしても避けなければならない。
 にもかかわらず、政府はあえて地方での大幅な人口減少予測を発表した。2050年には63%の地域で今の半分以下の人口になり、そのうち19%は無人になるという内容である。人口減少地域の多くは三大都市圏以外であり、東京一極集中がますます進む予測であった。一体なぜ安倍内閣は、地方を逆なでするような人口予測を発表したのだろうか。
 一つ目の理由は、新たな地方向け予算削減の仕組みを作るためである。小泉制造改革では市町村合併、地方向け公共事業費の削減、地方交付税の見直しなどで地方向け予算の削減を進めてきた。今回、新たな仕組みとして考えられているのは道州制である。安倍総理は5月、地方制度調査会に「人口減少社会に的確に対応する三大都市圏及び地方圏の地方行政体制のあり方」を諮問しているが、これは道州制の検討に他ならない。市町村合併を進めたが、県が存在しているため、県単位では大きな予算削減が困難である。そこで県を合併して州に変え、それをてこに市町村合併をもう一度進めれば、地方向け予算の削減をさらに進めることができる。
 二つ自の理由は、コスト削減に対応した地方のつくり替えである。市町村合併で予算を削減したが、その多くは人件担の削減による。行政区域を合併させても、人々が元の地域で住んでいる限り、行政需要に対応したコストは簡単に減らない。ここを大きく減らすためには、人々を集めて住むようにしなければならない。例えば、ばらばらの集落に住んでいると1日に3軒しかヘルパーさんは訪問できないが、都市部に集めると1日に6軒回ることができる。このように人々を集めて行政コストの引き下げを進めようとするのがコンパクトシティーの一つの狙いである。
 要するに大幅な人口減少を迎え、制度、地域のつくり替えが必要だという世論形成を進めようとしているのが、政府が流布している人口減少予測の大きな狙いである。
 しかし、これだけだと地方の反発が大きい。そこでアメとして用意されたのが地方創生である。地方創生は政府が主張するようにパラマキではなく、競争的資金である。そのため、なぜ地方が衰退しているのかなどを考えず、目先の財源確保に向けて自治体は一斉に走り出している。
 本格的な構造改革を進めながら、地方創生を進めようとしても大半の地域ではうまく進まない。ここに気付いたとき、構造改革を止め、東京一極集中を防ぐ世論形成が可能となるだろう。

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ひららぎ哲也

 27年間の私立高校教員を経て、日本共産党の上越市議会議員になりました。
 学校での教育実践のモットーは「一人ひとりを大切に」。学校の枠を超えて、若者が夢と希望を語れるような上越市を作ろうと、市政改革に挑んでいます。
 明るい街作りは暮らし応援の市政から。市民が主役の上越市政に挑む「ひららぎ哲也」に大きなご支援を!