農業への企業参入

活動日誌
06 /23 2014
 農地法をはじめ、農業関連法制の改悪が企まれています。農地法はこの数年間でもかなり後退していますが、私自身、農政に関して勉強を始めたばかりで、よくわからないというのが実感です。
 そこで、いろいろな資料をひもといたり、市役所の農政関連部署に問い合わせたりしながら、手探りでやっています。
 今日わかったことは、次の点です。

 2009年の農地法の改悪では、戦後はじめて、農地の利用権(賃借権)が原則自由にされました。これで、農業生産法人や個人でなくとも、改正によりその他の会社やNPOの法人も「農地を適正に利用」との形をとると、そこに住んでいなくとも原則として自由に農地を借りることができるようにされてしまったわけです。
 この点で、日本共産党は、この法改悪が、家族経営中心の農業を解体し、食料の自給率向上や環境の保全などに重大な障害を持ち込むものとして、反対しました。
 ここで、よくわからなかったのが、農業への企業参入というやつです。
 企業は、儲けを出して株主への配当を行うことが存在意義とも言われますので、そうした企業は、当面の農業経営は維持しても、利益がでなければ、容易に撤退を選択するか、農地利用を放棄するのは予測できます。これでは、農地の荒廃をくいとめるどころか、条件不利な農地はますます荒廃してしまいかねません。
 ところが、中には農業を専らにして、農地を荒廃から守っている企業もありますので、「すべての企業の参入はだめ」とも言えません。そこで、どんな企業なら良いのかという点がわからなかったわけです。
 話を聞くと、上で触れた農業生産法人というくくりの中にも、商業法人、つまり株式会社などの企業が含まれていることがわかりました。
 農業生産法人は、農業委員会に認められた法人であり、「主たる事業が農業であること」が条件です。こうした法人であれば、株式会社だろうが有限会社だろうが、儲からないとして撤退するわけにはいきませんので、一般の農家のようにとことん農地を守り、農業を発展させようとするでしょう。つまり、一般企業と言っても、農業生産法人ならば、まじめに農業をやろうとする企業ということですね。
 こうした企業なら、企業参入も問題なしです。ちなみに、上越市内では、農業生産法人が141法人。このうち農事組合法人が101といいますので、会社組織の企業は40ということになります。

 もっとも、当時(2009年)の「しんぶん赤旗」の記事では、次のような指摘もあります。
 農業生産法人への企業参加もいっそう容易に
  「改正」案は、農外企業の農業生産法人を活用した農地進出の窓口も一段と広げています。農業生産法人の制度は、「みずから農作業に従事する」性格が保たれる法人に限って農地取得の道を開いたもので、今日その大半は、農家の共同組織として地域農業で重要な役割をはたしています。ところが近年、「耕作者主義」を貫くために厳格に定められた法人の要件が、財界の要求でたびたび緩和されてきました。関連企業が構成員になる場合、運営・方針などの議決権を1企業10%以下、合計でも4分の1以下に広げられてきたのもその1つです。今回はそれをさらに、1企業10%以下の制限を外し、特定の関連企業の場合には議決権を50%未満まで認めるとしています。農業生産法人にたいする農外企業の実質的な支配をいっそう容易にするものです。

 これではいけません。“農地は耕作者のもの”という原則(耕作者主義)をとことん守ることこそが、日本の農業と農地を守る手立てですので、安易な規制緩和は断固許すべきではありませんね。

 なお、農業生産法人ではない企業の中にも、次の指摘のように、前向きの企業もあります。記事を再び引用します。
 地域に密着した土建業や食品会社などで、雇用対策や原材料の確保のために農業に進出し、住民の雇用、就業の場の確保などに一定の役割をはたしている例があるのも確かです。
 この点も大事なことです。しんぶん赤旗は、同時に次のように指摘しています。
 しかし、もうけ第一の株式会社が農業に進出するとすれば、耕作放棄地は敬遠し、平場の優良農地に集中し、そこで営農する認定農業者などと競合する形になるのが一般的でしょう。実際にも、企業参入の多くは、施設園芸など「もうけの見込める分野」であり、環境保全の役割が大きいのに収益性の低い水田や畑作では少ないのが現状です。地域の共同の財産として将来にわたっての利用が求められる農地を、目先の利潤追求が第一の農外企業に無制限に“解放”すれば、農業の活性化どころか、農地利用や農村社会に重大な混乱と障害を持ち込むものになるでしょう。

 2009年の農地法改悪が審議された当時の指摘ですが、今勉強するに際しても、基本を抑えた有意義な記事でした。
 今年は、農地中間管理機構が各都道府県で設立され、農地の行く末はますます混沌としています。それだけに、もっともっと学ばなくてはと思いました。

 引用した記事は、次のサイトにあります。

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ひららぎ哲也

 27年間の私立高校教員を経て、日本共産党の上越市議会議員になりました。
 学校での教育実践のモットーは「一人ひとりを大切に」。学校の枠を超えて、若者が夢と希望を語れるような上越市を作ろうと、市政改革に挑んでいます。
 明るい街作りは暮らし応援の市政から。市民が主役の上越市政に挑む「ひららぎ哲也」に大きなご支援を!