リオ+20

活動日誌
06 /30 2012
 6月20日から22日までブラジルのリオデジャネイロで「国連持続可能な開発会議」(リオ+20)が開かれました。1992年に同地で開かれた「国連環境開発会議」(地球サミット)から20年を経た今、世界の持続可能な発展に向けての到達点や課題を検討し、「成果文書」をまとめるとされたものです。
 22日には、貧困根絶や地球温暖化防止への取り組みなど持続可能な開発への課題と決意を記した成果文書を採択して閉幕しました。
 成果文書は「貧困の根絶は世界が直面する最大の地球的規模の課題である」と指摘。「公正、平等な世界に向けて努力する」「持続可能で包括的な経済成長を促進するために力をあわせる」と述べているようです。
 一方で、資金援助などをめぐる先進国と途上国の対立を反映して、具体的な目標などは掲げていません。非政府組織(NGO)などからは「内容が不十分だ」という批判が出ています。
 この会議については、他の側面から心配を指摘する意見がありましたので、ご参考までに掲載しておきますので、ご覧ください。

多国籍企業に利益をもたらす
 「リオ+20」で提案されているグリーン経済の内容は多岐にわたりますが、大きくは二つに要約できます。一つは、バイオ産業の促進です。多国籍企業は、遺伝子組み換えや合成生物、ナノテクノロジーなどさまざまなバイオテクノロジーの技術や特許を有しており、こうした技術を駆使して、バイオマスエネルギーや化学製品、プラスチックなどを生産しています。また、特殊な砂鉄を海に散布して海水の酸化を中和するなど、地球温暖化に工学的技術で対処しようというジオ・エンジニアリング(地球工学)と呼ばれる新技術もあります。「リオ+20」では、これらの新技術の促進が盛り込まれているのです。
 しかしこれらの新技術は未完成で、環境への影響も解明されておらず、実用化するには危険な技術です。またこの新技術によって新たな自然収奪の対象となるバイオマスは、小農民や漁民、森に住む先住民などが生計の基盤としているものであり、守り育ててもいます。しかしひとたびバイオマスが商品になれば、こうした人々が生活圏から排除されてしまう危険性があります。

自然の恵みを対価に換算する
 グリーン経済の二つ目は、「自然を商品化し、取引できるようにしよう」というものです。これは、食糧や燃料、土壌といった自然や生き物が与えてくれる自然の恵みを、「生態系サービス」として「対価」に換算し、自然の恵みを使う際にはその「対価」を払う仕組みを取り入れようというのです。
 さらに問題なのは、その「生態系サービスの対価」をクレジットにして、株式のように取引したり、先進国の工場などでの環境破壊の埋め合わせにも使えるようにしようと提案されていることです。つまり先進国の企業や工場は、このクレジットを買うことで、本来自分が削減義務を負っている温室効果ガスの削減対策などを逃れることができるようになります。
 こうした「自然の商品化」は、熱帯雨林などですでに始まっています。熱帯雨林ではいま、多国籍企業が「生態系サービス」のプロジェクトを勝手に設定して森林を囲い込み、クレジットを売ってもうけています。その一方で、自然を壊すことなく森の恵みを利用して暮らしている小農民や先住民を森から締め出したり、森の恵みの利用を禁じたりする事例が続出しています。
 「リオ+20」では、バイオ産業や生態系サービス・ビジネスに、より多くの投資や資金が流れ込むよう、各国政府や民間企業に〝持続可能な開発のための″資金を提供してもらう仕組みづくりも、大きな議題の一つとして提案されています。

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ひららぎ哲也

 27年間の私立高校教員を経て、日本共産党の上越市議会議員になりました。
 学校での教育実践のモットーは「一人ひとりを大切に」。学校の枠を超えて、若者が夢と希望を語れるような上越市を作ろうと、市政改革に挑んでいます。
 明るい街作りは暮らし応援の市政から。市民が主役の上越市政に挑む「ひららぎ哲也」に大きなご支援を!